新生児聴力検査について



赤ちゃんの難聴は決して少なくありません。
早く発見して、早く対応してあげてください。

−日本では赤ちゃんの聴力障害の発見が遅れています。−

当院では新生児の聴力検査を行うことができます。
聴力障害の影響
発見が遅れると言葉の習得に影響があります。
出生時の難聴は350人に1人と、先天性異常の中では、発現頻度の高い疾患です。
(参考までに、ダウン症は約1000人に1人と言われています。)
にもかかわらず、他の一般的な出生異常と異なり、これまで検査されずにきました。

耳から聞く音の刺激は脳の発達に重要な関連があります。赤ちゃんはお母さんの声や動物の鳴き声などに反応して脳が学習していきます。ところが、難聴の場合はそういった情報が脳に伝わらず、認識能力が未発達になります。
生後6ヵ月時点の発見でも、習得言語数に遅れが出るとされていますが、 日本では、発見が平均2.5才と、言語発達に一番重要な時期からはるかに 遅れた段階で発見されているという実情にあります。

出産後、退院するまでに赤ちゃんの聴力検査を行うことにより、 聴覚異常を早期発見することができます。
早期に発見することにより、補聴器などの適切なケアをすると、 多くの難聴のお子さんも正常なお子さんと同じくらい「ことば」を獲得することができます。

当院では「ネイタス・アルゴ」という アメリカで開発された新型の新生児用聴力検査装置(自動聴性脳幹反応(AABR)装置)を導入し、無事に生まれたお子様のために 聴力検査を行うことができます。

<聴力検査の方法>
赤ちゃんに音を聞かせると脳が反応してABR(Auditory Brainstem Response: 聴性脳幹反応)という反応波を出します。この原理を利用し、35dBの柔らかい刺激音を発して、 刺激に対する脳幹の反応を赤ちゃんの頭部に装着したセンサーで検出します。 赤ちゃんにとっては何の負担もなく検査ができます。
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